「調製品」と「調整品」

 HSコードでは、「調製品」という言葉がよく出てきます。ネット上で見かける「調整品」との違いはあるのでしょうか。
 「調製」と「調整」は同音異義語で、同じ「調」と言う漢字が使用されていますが意味は全く異なります。

「調製品」とは

 「調製」は、精選版 日本国語大辞典では、「きまりなどに合うようにととのえてつくること。注文に合わせてこしらえること。」とされています。「調製品」とは、レシピ等に従って製造された物品のことを指すと考えられます。
 例えば、マロングラッセ(20.06)は栗と砂糖を原料とした調製食料品となります。また、頭髪用のシャンプー(33.05)は有機界面活性剤を含有する調製品です。

「調整品」とは

 「調整」は、精選版 日本国語大辞典では、「調子を整えたり、ものごとの過不足などに手を加えて、つり合いのとれた状態、正しい状態にしたりすること。」とされています。
 論理的に「調整品」なるものが存在する可能性はありますが、加工品を指す場合には「調製品」であり、「調整品」は誤用と考えられます。
 かなり前の話になりますが、乳脂と他の食用油脂及び砂糖等からなる物品の関税分類が話題となった際に、大新聞でも「調整油脂」と誤って記載されていたことがあります。これらの物品は、成分を調整しているわけではありません。あるレシピに従って、乳脂、食用油脂、砂糖等を混合、調製しており、「調製油脂」であって、「調整油脂」ではありません。

 面白い事例は豆乳と牛乳の表記です。この事例で「調製」と「調整」の違いがお分かりいただけるのではないかと思います。

豆乳の場合

 豆乳には、「調製豆乳」と「無調整豆乳」があります。

  • 無調整豆乳:大豆から作られた乳状の飲料(大豆豆乳液)をいいます。
    大豆と水以外の原材料を使っていないので、「無調整」です。
  • 調製豆乳:無調整豆乳に砂糖や食塩、植物性油脂などを加えて飲みやすくしたものです。レシピに従って豆乳以外の原料を加えて製造されたものなので、「調製」してあります。
    ネット上では豆乳メーカー等の信頼のおけるサイトを除き、「調整豆乳」という誤った表記で溢れかえっているのが現状です。

牛乳の場合

牛乳の場合には、「成分無調整牛乳」と「成分調整牛乳」があります。「調製牛乳」という区分はありません。

  • 成分無調整牛乳:生乳を加熱殺菌しただけのものです。「牛乳」と表記されているものです。
  • 成分調整牛乳:生乳から水分、乳脂肪分、ミネラルなどの一部を除いて成分を調整したものです。牛乳の脂肪等の成分を「調整」していますが、「調製」しているわけではありません。

 牛乳製品には、加工乳や乳飲料という区分があります。こちらが「調製牛乳」に相当するものと考えられます。

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