HS2028改正⑥ 大麻関連物品の細分の追加

 UNCTAD(国連貿易開発会議)とFIHO(国際ヘンプ連盟)の要望により、大麻関連製品の細分が追加されています。大麻(Cannabis sativa L.)は古来から重要な天然繊維の材料として世界各国で栽培されていますが、一方、葉や花穂にはテトラヒドロカンナビノール(THC)という麻薬成分が含有されており国際的な規制の対象となっています。大麻の種子及び成熟した茎は麻薬成分は含まれておらず、規制対象外です。
 日本でも古来から大麻は各地で栽培されており、「麻」の付く地名が各地に残っています。神道では祓串・大幣(おおぬさ)等に使用されています。しかし、栽培自体が規制の対象となっているため、現在の日本では極一部で栽培されているにすぎません。

目次

種子及びオイルに関する細分

大麻の種子

 大麻の種子は麻の実とも呼ばれ、主たる用途は油脂原料ですが、日本では七味唐辛子の薬味や小鳥の餌として使用されています。。現在は輸入統計品目番号が1207.99-010となっており、国内細分が設けられています。
 HS2028では6桁で独立した細分が設けられます。

1207.80 -大麻の種

麻実油(大麻油)

 大麻の大麻の種子から搾油した油は麻実油又は大麻油と呼ばれています。
 第15.15項に次の細分が新設されます。

-麻実油及びその分別物
1515.41 –粗油
1515.49 –その他

大麻の種の油かす

 第23.06 項(その他の植物性又は微生物性の油かす)に大麻の種子の油かすの細分が設けられます。

2306.70 -大麻の種子のもの

大麻の繊維に関する細分

大麻のトウ及びくず

 現在、第53.02項(大麻並びにそのトウ及びくず)には、「大麻(生のもの及びレッティングしたものに限る。)」の細分が設けられていますが、新たに「トウ及びくず」の細分が設けられます。

5302.20 -大麻のトウ及びくず

大麻の織物

 第53.11項(その他の植物性紡織用繊維の織物及び紙糸の織物)に大麻の織物の細分が追加されます。

5311.10 -大麻のもの

大麻のひも、綱及びケーブル

 第56.07項(ひも、綱及びケーブル)に大麻製のものの細分が追加されます。

5607.10 -大麻繊維のもの

大麻製のパネル、ボード、タイル、ブロック

 第68.08項(パネル、ボード、タイル、ブロックその他のこれらに類する物品(植物性繊維、わら又はかんなくず、ウッドチップ、小片、のこくずその他の木くずをセメント、プラスターその他の鉱物性結合材により凝結させたものに限る。))に大麻製のものの細分が追加されます。

6808.10 -大麻のもの

日本の大麻の規制

 大麻及び大麻関連製品については、従前は「大麻取締法」で規制されていましたが、現在では、次の法律で規制されています。

  • 麻薬及び向精神薬取締法(麻向法)
    • THC(テトラヒドロカンナビノール(すべての異性体を含む。)):第2932.95号
    • 麻薬成分を含有する大麻の部分(葉、花穂、未熟な茎等)
    • 大麻関連製品(大麻樹脂、大麻クッキー、THCを含有する大麻オイル等)
  • 大麻草の栽培の規制に関する法律
    • 大麻の栽培
    • 大麻草からの成分抽出等の加工

 大麻の種子及び成熟した茎、成熟した茎から採取した麻の繊維については従前より規制の対象外となっています。小鳥の餌や七味唐辛子に使用する麻の実を輸入又は譲渡する際には不発芽処理をしていなければならないとされています。

麻薬成分を含有しない大麻草由来製品の輸入規制緩和

 従来、大麻取締法の対象外であった大麻の種子及び成熟した茎以外に由来する製品については、麻薬成分の含有量いかんにかかわらず「大麻」として大麻取締法の規制の対象となり、輸入することはできませんでした。
 大麻関連製品が麻向法の有害成分規制への移行したことから、製品の由来に拘らずTHCの限度値以下の製品は輸入可能となりました。このことにより、葉や花穂由来のカンナビジオール(CBD)製品やてんかん治療に使用する医薬品である「エピディオレックス」が輸入可能となりました。(詳しくはこちら)

広告

EPA/FTA原産地証明のコンサルティング

コンサルティング
*原産地証明書の根拠資料の作成方法が分からない。
*日本商工会議所に提出する対比表を作成したいが、原材料のHSコードが分からない。
*輸入国税関から問い合わせが来たが、どのように対応したらよいかわからない。

初歩の初歩から対応いたします。
是非、HSコードのプロにお任せください。
作業に着手するまでのご相談は無料です。お気軽にお問合せください。