バングラデシュからの輸入の84%が繊維製品となっています。(外務省資料による)
HSコード第11部繊維製品に分類される物品については、特別特恵関税又は一般特恵関税を利用して無税で輸入することが出来ます。また、日バングラデシュ協定でも繭と生糸を除く繊維製品についても無税で輸入することが出来ます。
しかしながら、何れの税率を適用するためにも原産地規則を満たした加工がバングラデシュで行われている必要があります。
ここでは、繊維製品の一般特恵関税の原産地規則(関税暫定措置法施行令第26条及び関税暫定措置法施行規則第8条、第9条)と日バングラデシュ協定の原産地規則をまとめました。参考までにRCEPの原産地規則も併記しています。
| 日バングラデシュ協定 | 一般特恵関税(GSP) | RCEP | |
| 織物(51類~55類) | CTH(糸⇒織物) 又は 完全に浸染され、又は捺染されること | 繊維からの製造 (繊維⇒糸⇒織物) | CTH(糸⇒織物) 合繊繊維の短繊維の織物は、繊維からの製造 (繊維⇒糸⇒織物) |
| 編物(60類) | CTH(糸⇒織物) | 繊維からの製造 (繊維⇒糸⇒編物) | CTH(糸⇒編物) |
| 衣類(61類及び62類) | CC(織物類又は編物からの製造)(注1) | 紡織用繊維の織物類又は編物からの製造(注2) | CC(織物類又は編物からの製造) |
| 繊維製品(63類) | CC(織物類又は編物からの製造) | 繊維からの製造 (繊維⇒糸⇒編物又は織物⇒製品) | CC(織物類又は編物からの製造) |
(注1)附属書二(第三章関係) 品目別規則末尾の注釈2により、「統一システムの第六一類から第六三類までの各類に分類される産品が原産品であるかどうかを決定するに当たり、当該産品について適用される関税分類の変更の要件は、当該産品の関税分類を決定する構成部分にのみ適用されるものとし、当該構成部分は、当該産品について適用される規則に定める関税分類の変更の要件を満たさなければならない。」とされています。通常、衣類と同じ類に分類される襟、袖口、ポケット等は「当該産品の関税分類を決定する構成部分」に該当しないので、RCEPの原産地基準(CC)よりも原産地基準が緩くなっています。
(注2)ハンカチ、マフラー(62.13項~62.14項)については、繊維からの製造、ネクタイ、手袋等のその他の衣類附属品(62.15項から62.17項)は糸からの製造となっています。
日バングラデシュ協定の原産地規則の特徴
日バングラデシュ協定の原産地規則は、一般特恵関税のみならず、RCEPの原産地規則と比較しても緩いことは注目すべき点と考えます。
累積の規定と特恵関税の自国関与基準(暫定令第26条第2項)
EPAの累積の規定によく似た基準に特恵関税の自国関与(暫定令第26条第2項)という規定があります。
EPAの累積の規定では、締約国の製造で原産地基準を満たす必要があります。日本で製造した物品をバングラデシュでの製造において使用するような場合です。この場合には、日本商工会議所から特定原産地証明書を取得して輸出します。
一方、自国関与の物品は日本原産である必要はなく、日本から輸出した原材料であればよいことになります。但し、特恵原産地証明書の他に、必ず「原産地証明書に記載された物品の生産に使用された日本からの輸入原料に関する証明書」(以下「ANNEX」という。)を取得し、税関に提出する必要があります。

