HSコード(HS code:HS番号)は、HS品目表につけられた番号のことです。HS品目表は世界税関機構(WCO)が作成した国際的な商品分類表で、「商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約(International Convention on the Harmonized Commodity Description and Coding System:HS条約)」の附属書です。
HSコードは我が国や世界各国の関税率表や貿易統計品目表として広く使用されています。
HSは現在200以上の国・地域で採用されており、世界貿易の98%以上をカバーしています。(締約国は161か国、1経済同盟(EU):2023年6月16日現在)
HSコードの役割と構成についてはこちらをご覧ください。
HSコード開発の歴史
HS品目表ができるまでは、我が国やヨーロッパ諸国等、世界の多くの国では関税賦課目的の関税率表としてCCCN(Customs Co-operation Council Nomenclature: 関税協力理事会品目表)が使用されてきました。
CCCNは西ヨーロパの主要国が1950年に調印した、「関税率表における物品の分類のための品目表に関する条約」の付属書として作成され、1955年に修正され完成したものです。1976年に関税協力理事会品目表と改称されるまで、ブラッセル関税品目表(BTN)」と呼ばれていました。
CCCNは、21部、99類、1,000余りの4桁の項から構成されていました。HS品目表の4桁までは、CCCNがベースとなっています。
しかし、1970年当時、米国、カナダ、ソ連(当時)等はCCCNとは別の品目表を用いていたこと、国際貿易や国際輸送を行う上で何回も異なる品目表を用いて異なる分類番号を付す必要があったことなどのため、貿易を行う関係者が共通で使用できる品目表の開発が望まれていました。また、米国などCCCNを利用していない国とGATT(関税及び貿易に関する一般協定)等の場で関税引下げの貿易交渉を行う場合には、関税引下げの対象品目を定義することから交渉を始める必要がありました。
このような事情から、世界的に共通の品目表の作成が望まれており、CCCNをベースにして各国の税関当局をはじめ、貿易関係者が共通してい使用することが出来る統一的な品目表の作成が1973年に開始されました。しかしながら、繊維の品目表が米国の要求等により細かく細分されたり、鉄鋼も大幅な拡充が行われるなど難航することもありましたが、ようやく1983年に完成しました。
HS条約は1988年に発効しており、概ね5年毎に改訂されています。現在は2022年1月1日に改正されたバージョンを使用しています。
HSコード
- HSコードとはー役割と品目表の構成
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- メーカー指定のHSコードに誤りがある理由
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- 食品のHSコード
- 鉱物・化学品・プラスチック・ゴムのHSコード
- 繊維製品のHSコード第11部
- 靴のHSコード 64類
- 金属のHSコード第71類及び第15部
- 機械・電気機器等のHSコード第16部
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